詩「ヒツジの話」

詩のようなもの

ヒツジの話

迷子の夢見るヒツジにお願い事をしてみた
セーターを編んで着せてあげるから
そのふかふかの毛を刈らせてくれないかな?
ウールのセーターは暖かいらしいから、ね?

二つ返事でヒツジは快諾してくれて
だからお礼にセーターが編みながら
一緒においしいジンギスカンを食べたんだ
って言うのは嘘だけれども

けど、編み物は初挑戦だったし
結局セーターは編めもしなくて
ヒツジはもうご立腹でジンギスカンをやけ食いしてさ
というのも嘘だったりして

そもそもヒツジの毛刈りをしたことがなかったし
毛糸にするのもはじめてのことで
しかもヒツジは
多色使いの複雑すぎる編み込み模様を
リクエストしてきたりで
時間がかかって仕方がなくて
出来上がる頃にはヒツジはふかふかに戻ってしまって
サイズにふかふかの分は含まれていなかったから
これじゃあ着れないじゃんって困り果てたのも
全部嘘でしかなくて

まあなにはともあれ
ジンギスカンは最高においしかったし
良いってことにしようじゃないかって
ヒツジは笑って許してくれたんだ
と言うのだってもちろん嘘だし

でも世の中の本当がどこにあるのかなんて
分かったもんじゃないのだから
この中に幾らか本当が混ざっていても
誰も気づきはしないだろうし
でもまあそんなことはあり得ないことだよねって
今断言することが確実に嘘になるし

要するにこの戯言はでもって
何が言いたいかというと

秘密主義のわたしが邪魔をして
どうしても教えることはできないのでした

ってそれすらが嘘だけどね
というのが本当に嘘だよ
なんて嘘に決まってるじゃん
引っかかったー、騙されたー

嘘松決定の勧告に
とても憤っています
あなたは何を知っているの?
ああそれ、フェイクニュースじゃん、ウケるw

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