詩「明日とか」

詩のようなもの

明日とか

子供の頃に夢見ていた
素敵な大人には
なれなかったけど

こんな自分も
それほどには
悪くないんじゃないって

言えるほどに
わたしは
強くも弱くもなくて

今日と明日と明後日と
とりあえず生きていけるけれど
そんなにがんばれるわけじゃなくて

クリームシチューを
小麦粉のダマもなくホワイトソースから
作れるようになったけれど

きっと五年もすれば
ルーを使うようになっていて
もっと早くこうすればよかったのにって

十年後には
レトルトをチンして食べていて
こっちの方がおいしいじゃないって言って

体重が二キロ増えたら
ダイエットして
三キロ減ったら
満足しようと思ったり

北斗七星もカシオペア座も
北極星も分からなくて
舌打ちしてみては

でも今日の夜空にも
少なからず星は見えているんだから
御の字だって思わないとって

愛があればいいのよ。って
誰かが言えば
馬鹿じゃねーの。愛でメシが食えるかよ。って
皮肉を返して

しなくてもいい苦労までを
買ってまですることはないって
わたしだったら思うけどなあって

好きなことだけして生きていたって
迷惑もかけてないのなら
立派な人でしかないよねって

まあきっと
わたしはこんなだから
何の役にも立ってはいないし

そんな毎日の
サイズ感もピッタリですし、
お色も、デザインも、雰囲気も
お客様にとってもお似合いですう。って
アパレルショップの店員みたいに
言ってみちゃったりしちゃったりして

そうやって
冗談めかして
騙し騙し
生きています

だから眠ろう
明日も早い
きっと
たぶん
来ると思うから

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