ふるさと
わたしの空が落ちたその日の
あなたの夕焼けは奇麗でしたか
誰も彼も普通の顔をして
今日という日を終えてゆきます
夢や希望や愛が満ちて
幸福の余韻に浸っているような日を
誰と彼とは普通の顔をして
明日という日にするのでしょう
通りすがりの優しい言葉に
感謝して その顔を知らず
つまらないと思うなら やめればいい
割と知っているんだ これでも
宙を舞う言葉を追い 踏み外したレール
飛び降りた夜汽車が向かう先
出会えるだろうか わたしに
冷たい風に吹かれ
朝焼けが美しく燃えていた
ただいま わたしのふるさと
わたしが嫌っていたこの世界を
いつかあなたも見るのでしょうか
愛することができるでしょうか
わたしのように憎むようになるでしょうか
言葉にできない想いもすべて
手に取って触れていたい
夢はもう見ない それでも明日の
安らかなるときを願う
宙を舞う言葉を追い 踏み外したレール
飛び乗った夜汽車は宇宙の彼方へと向かう
星の声に耳を傾け
いつの日にか あなたにも届けられたら
「明日の朝、空が落ちるでしょう」
バラバラと降り注ぐ鋭い破片が
誰と彼を傷つけたとして
責任を取らされるのは どちらの空ですか
わたしの空が落ちたその日の
あなたの夕焼けは奇麗でしたか
わたしもあなたも普通の顔をして
明日という日を迎えにゆきましょう
時空を超えて そこにゆくから
怖いものなど無い きっと生きてゆくのだから
宙を舞う言葉を追い 踏み外した一歩
飛び乗った夜汽車は どこにでも向かう
わたしに会いにゆくために
冷たい風に吹かれ
朝焼けの美しさに泣いていた
ただいま わたしのふるさと