詩のようなもの 詩「本日も晴天為り」 本日も晴天為りわたしは本棚に棲んでいる今日の髪色は桃の花瞳は若草色に染めて少し左を気にしつつ隣の部屋で鳴り響く音楽上の階はある種の異世界下に階ではミシンが走る壁にはドアノブがずらり並んでええ、そうね……。オレンジのネコがこっちを見てるわカギ... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「ナイフ」 ナイフ明日わたしは眠ります昨日殺されましたので丁度良い頃合いかと存じます夢は見ないと思います疲労が溜まっておりますので死んだように眠れるかと幾つか痣がありますどうしてか消えてくれないことは気にしないことにします右腕には柴犬を左腕にはシロクマ... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「nobody cares」 nobody cares小さく小さくお辞儀をしましたわたしはとっても小さいから小さな挨拶しかできません小さく小さく謝りましたわたしはとっても小さいから小さな謝罪しかできません小さく小さくお礼をしましたわたしはとっても小さいから小さな感謝しか... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「Sing a Song」 Sing a Song歩くのはあなたの足見つめるのはあなたの瞳喋るのはあなたの声聞くのはあなたの耳感じたのはあなたの心孤独だとして憎しみだとして考えたのはあなたの脳経験に裏付けられてでもあなたのためにわたしの……そうねわたしはなにもできない... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「林檎」 林檎今日はお出かけすまし顔でオシャレをするの森のクマさん ご機嫌いかが?再会をお祝いましょう肩に乗って?鞄に隠れて?飽きの来ないチェック模様のスキップで駆け抜けた季節は巡って巡るけれども香りはそれぞれ色褪せもしない もう忘れたい待てど暮らせ... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「死にゆく中で生きゆくわたし」 死にゆく中で生きゆくわたしあなたが発する悲しいを 悔しいを ツライをこの心に刻みつけるためにもわたしは生きてゆきたいのです自身の心臓が止まるときまであらゆるひとの苦しみを刻んでいたいのです生きることに意味は必要でしょうか?有意義なことだと ... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「正義」 正義どっかの国は戦争/紛争どっかの国は独裁政権どっかの国は貧困/麻薬どっかの国の差別主義どっかの国の宗教弾圧そしてわたしは、勉強嫌い遠くにある良くないこと助けを乞う声 悲痛な叫び見えなければ 聞こえないから楽しいだけで遠慮もない何が正義か悪... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「ヒツジの話」 ヒツジの話迷子の夢見るヒツジにお願い事をしてみたセーターを編んで着せてあげるからそのふかふかの毛を刈らせてくれないかな?ウールのセーターは暖かいらしいから、ね?二つ返事でヒツジは快諾してくれてだからお礼にセーターが編みながら一緒においしいジ... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「殺気」 殺気コップのお水にお砂糖をほんの少しだけ混ぜましたそんな罪悪感を抱いて今日は眠りにつくのですお砂糖に襲われる夢を見ましたココアの粉末をいつもより多めに入れて濃厚にそんな不安を胸にしながら明日はお出かけしようと企みますココアの海で遭難する夢を... 2024.10.25 詩のようなもの
詩のようなもの 詩「シャリラ」 シャリラこんな夜には何も視たくない何も訊きたくない何も云いたくない何も感じたくない何も考えたくない何もかもが無意味に思えるこんな夜にはこんな夜には笑いたくない泣きたくない食べたくない飲みたくない眠りたくない心も体も怒りに支配されているこんな... 2024.10.25 詩のようなもの